我が家の猫・飼い主、保護猫の譲渡とその後の近況報告について考える

2021年12月7日

我が家の猫は、隣の市のボランティアグループさんから、譲渡会で譲り受けた保護猫です。
丸三年経ちますが、お世話になったボランティアさんには、だいたい月イチくらいの頻度で、LINEで我が家の猫自慢をしています。

譲渡会

里親探しのサイトや譲渡会、保健所や動物愛護センター、保護猫カフェなど、猫を譲り受ける手段はいろいろあります。
譲り受けるための条件も様々です。

譲渡条件

動物愛護センターはもちろん、ボランティアグループさんや個人から譲ってもらう場合でも、たいてい譲渡条件があります。
サイトに掲示されていたり、実際に会ったときに書面を渡されたり…。
そして、誓約書に署名が必要な場合もあります。

終生飼育、去勢や避妊、ワクチン接種、ペット可物件、完全室内飼いなどなど…。
近況報告が条件にはいっている場合もあります。

近況報告の手段や頻度は様々ですが、それにまつわる悩みもあるようです。
連絡をしても返信がない、報告が頻繁すぎて負担に感じる、連絡がとれなくなった…などなど、譲る側にも譲り受ける側にも起こり得る悩みです。

近況報告

譲る側の視点で考えてみると、1,2回会っただけの人に命を譲るのだから、近況報告を条件とするのも致し方ないと思います。
猫は元気かな、幸せに暮らしているかな。

飼い主さんは何か困っていないかな、猫の飼い方でわからないことはないかな。
猫のことだけではなく、きっと飼い主さんのことも気がかりだと思います。


近況報告の理想は、あらたまって条件にしなくても、お互いに無理のない良い距離感で連絡し合える関係です。

でも、猫も人も千差万別、行動も考え方もそれぞれ違います。
他人とのコミュニケーションがあまり得意ではなかったり、メールや SNS の使用が苦手だったり…。

ちょっと理想論

理想について考える猫。

近況報告は一切必要ありません。という場合でなければ…
ちょっと事務的な気もしますが、はじめに条件として、手段と頻度と期限をきちんと決めたほうが良いと思います。
譲る側が、この手段と頻度と期限を守れないなら譲れません。という場合以外は、お互いに相談して納得できる条件を決めることが良いのではないかと考えています。

もちろん、条件として決められてしまうと、負担に感じてしまうこともあります。
行動は同じでも考え方次第なので、報告しよう♪ではなく、報告しなきゃ…だと、ちょっと窮屈な気がします。

だから、手段と頻度を決めるなら、いつまで近況報告をするか、期限も決めたほうが良いと考えています。
期限を過ぎたら、お互いに報告したいことがあった時に連絡する。と決めたら少しは楽になると思います。

もちろんずっと連絡をとり合える関係性を築けたらそれはとても素晴らしいことですが…

譲り受けた側が、仕事や家庭が忙しくて報告しそこねてしまったり、いつもと変わらない幸せな毎日で、報告する内容を思いつかない時もあるかもしれません。
そして、何となく疎遠になってしまって、あらためて連絡しようと思ってもちょっと気まずくて、もう報告しなくてもいいかなと思ったり…。


譲った側も、こちらから連絡したら報告を催促するような気がして遠慮したり、もう報告してくれないのかなと寂しく感じることもあるかもしれません。


期限を決めて、その期限内なら、少し疎遠になりかけてもお互いに躊躇することもなくなるのではないかと思います。

もちろん、近況報告の期限を過ぎた時点で連絡が途絶えてしまうこともありますし、 連絡が途絶えてしまって寂しく思う人もいるかもしれません。

でもそれは、猫も人も千差万別なので仕方がないことです。

だからこそ、期限が過ぎるまでに、気軽に連絡を取り合えるような関係性を築けたら、余計な気まずさや遠慮は必要なくなるのではないかと思います。

例えば…
譲り受けた側は、猫の近況報告だけではなく、最近食べて美味しかったお菓子を紹介してみたり、ワクチン接種が痛かったとか、自分のことも少し織り交ぜてみたり…。

譲った側も、受け取った近況報告への返事に、いま保護している猫の画像を送ってみたり、先日保護した猫に新しいお家が見つかったとか、相手に譲った猫以外のことも話題にしてみたり…。


そんなやりとりをしているうちに、譲り受けた側から連絡するだけではなく、譲った側からも自然に連絡できる関係を築けることが理想です。
ごめんなさい。あくまでも理想です。
理想と現実には、往々にしてギャップが生じるのです。

我が家の場合

ご縁があったボランティアグループさんは、当時、条件にも誓約書にも近況報告の文字はありませんでした。

我が家の猫のお世話をしてくれたボランティアさんに聞いてみると…
その後の様子は気になるので気が向いたらお知らせしてもらえると嬉しい。
飼い主さんも困ったことがあったら相談してください。とご自身のLINEのアカウントを教えてくれました。

実際は…

さて、どのくらいの頻度で報告しようかな。
は、ちょっと悩みました。

当日

猫用のおもちゃと人間用のお菓子をいただいたお礼と、我が家に猫がいることが嬉しすぎて、連絡をしました。

3日目

2日目は、さらに倍増した嬉しさを報告したいと思いつつも…連日のメッセージは迷惑かなと思い、連絡はせず…。
3日目に、やっぱりどうしても嬉しさをこらえきれず、その日の様子の報告と素敵なご縁のお礼をしたくて、連絡をしました。

1週間目

だいぶ慣れてきたこと、健康診断のために動物病院へ行く予定であることなどを報告したくて、連絡をしました。

1ヶ月後

毎日のように、メッセージを送りたい気持ちと連日のメッセージは迷惑かなという気持ちで葛藤しました。
そして、ちょうどキリの良い1か月後に近況報告のメッセージを送りました。

その後

それからは、なんとなく1ヶ月くらいの頻度で、我が家の猫自慢をしています。
そして、 お世話になったボランティアさんは、いつも返信をくれるのです。
我が家の猫自慢への感想や気遣いの言葉、ご自身の近況や保護猫とボランティア活動のご報告など…。

返信をくれるからこそ、あまり頻繁にメッセージを送ったら迷惑なのではないかと考える時もあります。
たまに返信がないときがあれば、私ももっと気兼ねなく、我が家の猫自慢ができるのに…。
まさか、それを見越して牽制するためにいつも返信を!?

でも私は、我が家の猫が小さかった頃を知っている人に、こんなに大きくなったの!こんなに悪人顔なの!と我が家の猫自慢をしたいので、これからも遠慮なく連絡すると思います。

▼我が家に来た当日は、ベッドの下に潜り込み、目が合うと威嚇…。

▼3日目には、自分の寝床で寝るようになりました。
  悪人顔ですが…。

▼1年後には、ベッドの下ではなく、ベットの上で我が物顔です。

▼2年後には、無防備すぎて…。
 間違って踏んでしまっても、飼い主に罪はありません。

▼3年後には…。
 安定の悪人顔。

近郊報告ではなく…

譲り受ける側は「我が家の猫自慢」だったり、「我が家の幸せ便り」だったり…。
報告という言葉に抵抗を感じるなら、自分の中で折り合いをつけられる言葉に変換することをお勧めします。

譲る側は、もし連絡が途絶えてしまっても「報告するまでもなく、いつもと変わらない幸せな毎日が続いている」と考えて…。
でもちょっと心配なら、猫の様子を確かめたり、相手の生活に立ち入るような内容は避けて、ご自身の近況報告だったり、ネットで見つけたおもしろ猫動画でも紹介してみたらどうかなと思います。

猫も人も千差万別、言葉が通じても通じなくても、相手の本当の気持ちなんて、そうそうわかるものではありません。
誰もが納得する正解なんてありません。
だったら、せめて自分が気楽なように、そして、相手もこれくらいなら負担にならないだろうな…と思えるくらいに。
我が家の猫は、しつこい飼い主にうんざりしているようですが…。

せっかくのご縁を、負担なものにしないで下さい。
譲渡会で保護猫を譲り受けたいと思っている方、譲渡会で譲り受けた保護猫と暮らしている方、そして…
我が家の猫を保護して世話してくださった方々が、負担に感じることなく幸せであることを切に願っています。

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